2021年4月3日土曜日

フルMDF・4SPオーディオ制作【設計編】

 

「MDF材でエンクロージャを作る」とは言ったものの、問題はどのように作ったら良いものか、となります。各パーツを採寸し、そこからどのように配置をするか仮置きなんかもしてみたんですが・・・いまいちイメージが掴めない。特に、立体的に考えるとなると難しいもので、紙に書き出そうものなら平面的な思考になってしまいがち。立体的に描く技術もないので、どうしようかと途方に暮れていた時に見つけた画像のソフト。3Dで描いて自由に視点移動も回転も出来るフリーソフトと言う事で、今回導入したのは「DesignSpark Mechanicalと言う設計図作成(CAD)ソフトです。

実はこのソフト、昔 車弄りのパーツを購入する際に使っていた電子部品の通信販売で有名なアールエスコンポーネンツ(RS)で見かけてはいたんです。ただ、その頃はまさか自分でCADを書いて設計するなんて夢にも思いませんでしたからねw ちょっと使いづらいような気もしますが、そもそも無料だしエンクロージャを書くだけなので問題はないかと思って使ってみたんですが・・・後は慣れと多少の妥協が大切かなw


設計ソフトがあっても、まずは「どんな形のものを作りたいか」を決めなければなりません。画像はその為に参考にしたソニーの「SRS-BTX500」と言うBluetoothスピーカーです。まぁ、流石にここまでコンパクトで薄い物は作れませんがw
まず配置としては左右端にスピーカーが来て、その内側にパッシブラジエーター、そして中央にはデコーダと言うような左右対称にしました。底には充電池を収めるケースを付ける事、スピーカーは大抵 下がウーファーとなるのである程度の奥行きが必要ですが、上に来るツィーターの奥行きは少ないので薄く出来る。そうなればエンクロージャの形は前面に傾斜をつけた長方形にしようと考えました。前面を傾ける事で音が耳の高さまで真っ直ぐ届くのでは?と言った考えもあったり。


このイメージを設計ソフトを使って描くと、こうなります。とは言え、実はこれだけ描くだけでも要領が分からず四苦八苦してたのですがw ちなみに寸法は各パーツのサイズと配置を吟味して決めました。っと言っても実は3パターンの寸法違いを作り、結果としてこのサイズを採用したんですけどね。なお、このソフトの使い方に関しては限定的にしか使っていませんので説明は出来かねます。むしろ教えて欲しいぐらいですwww

まずは両端にスピーカーを描きました。赤いのがツィーターで青いのがウーファーです。右ツィーターの奥にあるのはスイッチなんですが、最終的には場所を移動してますw
こうして3Dで描く事でイメージを掴めるだけでなく、実際にどのように配置されるかを立体的に確認する事が出来ます。スピーカーは本来円形ですがツィーターには枠がある事、ウーファー部分については円錐形に描くことが出来なかったので、あえて四角で描いて穴を開ける前面にだけ円を描いています。あと、見ての通り外周もMDFの厚みを考慮せずに描いているので、実際には若干位置が異なる点についてはご了承下さい。

今度はパッシブラジエーターとデコーダを描きました。背面には充電池ケースを描いてますが、後から底面に変更しております。
デコーダの方は前面パネルサイズで描いているので大きめですが、実際にはデコーダにアンプ基板と充電基板も付け加えるので。そしてこの位置は奥行きの関係で描きながら決めています。まぁ、その為の設計図でもあるワケですから。なお、未だにパーツを描いた後の移動が分からず何度も書き直す手間はあるんですけどねw
パッシブラジエーターの方は薄いので位置決め程度で、上下に円を描いて直線で繋いでます。

最後に充電池ケースの位置を本来の位置に描き直して、高低音基板の位置を描き入れて完成です。
今回はスペースに余裕があったので高低音基板も四角で描いてますが、実際には凸凹してますけどね。ちなみに画像では1面しかお見せできませんが、これが3Dで描かれているので縦横無尽に視点を変える事が出来ます。そうする事で各パーツの干渉や間隔が視覚的に確認出来るワケです。MDFをカットして入れてみたら干渉して入らなかった・・・なんて失敗もしません。まぁ、ここまで描くのに何ヶ月も掛かりましたけどねw

なお、このソフトの良い所は画像のように描いた寸法を表示出来る機能もある事です。描いていると実際に測ったサイズと間違って入力している時がありましてw また後から見直した時に、どのサイズで設計していたかがすぐ分かりますしね。ただ、ちょっと融通の効かない所もあったりするのですが・・・それは自分の勉強不足なのかもしれません。

紙面では出来ない側面からのパーツサイズと、その間隔もご覧の通り描く事も可能です。隙間のサイズなんてmm以下で表示出来ますので、コレを紙面で正確に描くなんて無理ですよねw また、こうする事で実際に描いていないMDFの厚さを考慮する事も出来ますので、より失敗しない計画が立てられます。とは言え、実際に制作すると自分の加工精度が低いので、少し余裕を持って設計する方が無難なんですけどね。

さて、これまでは「どのような形にするか」を念頭に設計図を作ったワケですが・・・実際にMDFをカットする為には平面に戻さなければなりません。そしてカットする位置も描かなければなりません。そこで3Dで描いた設計図の正面だけを表示させ、そこに位置寸法を描き入れました。こうする事でMDFへどのように描き入れたら良いのかが分かります。これを4面分作ってMDFに書き込みカットする事で、設計図通りのエンクロージャが完成すると言うワケです。


今回初の試みである「CADソフトによる設計図の作成」を行ったワケですが・・・試行錯誤の連続でなかなか先に進まず、操作も分からず頭を悩ます日々が続いたのですが、こうして完成すると達成感でいっぱいになりました。てか、本番はココからなんですけどねwww

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